ご挨拶

 八雲拳友会会員の皆様に於かれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度、八雲拳友会会長を申し付かりました昭和55年卒の寺田です。八雲拳友会は、昭和35年卒の山田一雄・初代会長から発足し、今年で 50年の長き歴史を刻んでおります。
その間、初代会長、二代目・矢澤会長、三代目・前川会長とOB緒先輩がたとで築き上げて来られた八雲拳友会を引き継がしていただくのは、浅学非才の身としましては分不相応の気もいたします。八雲拳友会・新幹部として、窪田副会長、森北会計担当の力添えも頂きますが、何卒会員の皆様のご指導、ご協力を頂きましてつつがなく務めさせていただきたいと、お願い申し上げます。
 さて昨今、OB総会他、催し事にお集まり頂きます会員の皆様を拝見しますと、比較的古い年代の会員のかたで、毎回同じ方々になってしまっている気がします。特に近年OBになられたかたに来て頂けることは殆どない状況です。現在は、首都大学東京空手道部と名称変更されておりますが、空手道部卒業の皆さんは、全てOB会員となられますので、お気軽に会に参加頂きたいと思います。また暫く会と疎遠になられています会員の方々にも、是非とも会への参加をお願いいたします。我らが八雲拳友会は、東京都立大、首都大学東京空手道部の、日々の練習、合宿を通じて、同じ釜の飯を食べた皆さん、ひとりひとり(援助という意味では現役部員も含みます) の、親睦を目的とした団体です。
 この度、OB総会でご承認を頂きました、八雲拳友会のホームページがいよいよ開設出来ました。このホームページは、OB会と会員の皆様との交信、会員個々の方々同士の交流を目的としておりますが、随時OB総会等の様子も目に見える形でお知らせしたいと思っております。それをご覧頂きまして、OB会の雰囲気を知って、是非一度 会に足を運んで下さよう御願いいたします。また これ以外にも様々なメリットが有ると思います。今後はこのホームページが八雲拳友会の発展に寄与出来ますよう、皆様で奮ってのご参加をいただき、随時改良の提案も頂き、より良いものに成長させていきますよう、併せてお願い申し上げます。

八雲拳友会 第四代会長  寺田


 八雲拳友会の皆様、各方面でご活躍のこと 何よりのことと存じます。
昨年、前川会長から寺田新会長へとバトンタッチがあり、寺田会長は第四代目の会長ということになります。それだけ拳友会の歴史は進展してきていることになります。
さて、寺田新会長になって以前と何処がどう変ってくるのかと期待しておりましたところ、ホームページを開始するという企画が打ち出され「これはなかなかやるな!!」というものを感じました。
 会員数は三百名程おりますが、なかには卒業後一度もOB会に出てこない者や、住所・連絡先さえわからない者が居ることを気に掛けていました。
現在は、パソコンやインターネットの時代ですが、是非ともホームページ上で、有用な情報が飛び交い、結果としてOB会の活性化に繋がれば幸甚だと思います。
以上期待を込めて書きつらねましたが、その旨を了とし、OB各位のご協力を御願いする次第です。

第二代会長 矢 澤  功

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OB会のHPがスタートする事になりました。作成にご尽力された方々に感謝します。
わがOB会は、会員数には恵まれているものの、OB会と会員の絆が希薄で、活動が低調なのが何とも寂しい。
誰でも、卒業してから気になる事を沢山抱えている。あの先輩の現況は?後輩のあいつは?現役の活躍振りは?
そんな疑問にHPが応えてくれれば、OB会と心が繋がり、活動に参加してくれるだろう。
OB会活動に直接参加できなくても、HPへの寄稿も立派なOB会活動だ。
卒業後も空手を一人で続けている者にとっては、同じ境遇の会員、協会や道場に通っている会員、現役を指導している会員などの様子は大いに刺激になるであろう。
HPの充実がOB会の発展に寄与してくれる事と確信している。 

第三代会長 前川治彦


「ふろしき思考」の担い手に

 細切れではなく、つながりを大切にして、世界の基本を大きく捉えていく発想を、「ふろしき思考」とよんでいる。その対極にあるのが、ひとりよがりな考え方の「たこ壷思考」である。
 ダイビングで岩場にもぐると、岩の割れ目に身をひそめているタコに出会うことがある。タコは、体を保護する固い殻がないために、餌をとるとき以外はこうして身を守っている。もしそこに、タコ壷があれば、絶好の隠れ家とばかり、タコは壷に入って安心している。タコは、外の世界とは隔絶したタコ壷のなかが、唯一の世界だと思っているらしい。
 ふろしきは、何の変哲もない真四角な布だが、自由に形を変え大小さまざまなものを包みこむことができる。40年ほど前、ドイツで生活したときのこと。ぼくは、論文、部厚い資料、昼食のパン・飲み物などを、ふろしきに包んで研究室に通った。ドイツ人は、この変化自在なふろしきを見て目を丸くした。あまりにも羨ましそうに見つめているので,日本から送ってもらいプレゼントした。かれらは大変喜んだ。
 人間社会に漂う空気を察知し、人の絆を大切にする「ふろしき思考」。かつての日本に充満していたこの習慣は、今ではすっかり影をひそめてしまった。日本では今、無縁社会が広がり「たこ壷思考」が蔓延しているが、そのことが、犯罪や自殺など、さまざまな社会問題をひきおこす要因になっている。
 およそ武道と名のつくものは、自分と相手の間合いの中に一瞬の隙を見つけて技をしかける。とくに空手では、鋭敏な感覚で二人のあいだの空気をつかむことが勝利への鍵になる。いくら素早く、力強い技をくりだしても,ひとりよがりの技では空転するばかりだ。
 私たちは、空手を通して、自分のまわりの空気の大切さを体験してきた。空手家たちが、「ふろしき思考」の担い手として世直しに打って出るときがきたように思う。

元空手道部顧問 広瀬立成